すべての人々のQOL 向上について考えるにあたり、まず基本となる健康について考えてみましょう。
健康は1948年にWHO(世界保健機関)が設立した際に掲げられたWHO憲章の前文で下記のように定義されました。
さらに『到達し得る最高基準の健康を享有することは、人種、宗教、政治的信念又は経済的もしくは社会条件の差別無しに万人の有する基本的権利である』と謳っています。
1977 年にそれらの基本的概念を受けて
『Health for all〜すべての人に健康を:
社会的、経済的にみて豊かな生活を送れるような
健康のレベルに世界のすべての人々が到達できること』
という地球規模の戦略を採択。そして『Health for all by the year 2000(2000年までにすべての人々に健康を)』という宣言がWHOの活動目標となり、そのための健康到達目標も掲げられ、口腔保健分野では『12歳児のDMF歯数3以下』という大目標が公表されました。
その後、WHOとFDI(国際歯科連盟)と共同でさらに追加されることになり、口腔疾患の予防をめざす各国の努力に的を絞らせる助けとなりました。
そして2000年を過ぎ日本を含めた多くの国々でその目標は達成され、2020年へ向けて次なる目標を打ち立てています。