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英数

1次予防・2次予防 1958年にLeavelとClarkによって、健康障害への対応を5段階に整理したもので、目に見えた障害がまだ起こっていない時の対応を「健康増進」「特異的予防」に分け、それらを第1次予防と呼んだ。また、異常や疾病は起こっているがまだ機能は損なわれておらずその進行をとめる段階の対応を「早期診断・即時処置」「障害の進行阻止」に分け、それらを第2次予防と呼んだ。さらに機能が損なわれてしまった後それを元に戻そうという「機能回復(リハビリテーション)」を第3次予防と呼んだ。歯科におおまかに当てはめると、保健指導、予防処置などを1次予防、充填などの保存修復処置を2次予防、インプラントや義歯などの多数歯欠損補綴が3次予防といえる。
2次う蝕 修復物辺縁の不適合などにより2次的に発生したう蝕。Blackの予防拡大の概念は、現在のような接着材料のなかった時代に二次う蝕を予防するために考案されたものである。 同→二次う蝕 関連→G.V.BlackBlackの窩洞
3DS Dental Drug Delivery Systemの略称で、目的とする器官や組織に薬剤を効果的に運び、一定期間作用させて有効な治療を行うというDrug Delivery Systemを歯科に応用したもの。従来歯科ではバイオフィルム形成による薬剤耐性化と唾液による希釈という特殊環境のため、化学療法による治療は難しいとされていたが、PTCと組み合わせて行うことにより効果をあげている物理化学療法である。具体的には、PTCによってバイオフィルムを除去した後、歯列トレー(ドラッグリテーナー)を用いて一定時間薬剤を作用させるというもの。花田らによれば、使用する薬剤にはクロルヘキシジンゲル、ポピヨンヨードなどのほか、除菌効果に加え、歯質強化が期待できるフッ化第一スズゲルなどが有効であるとしている。 関連→PTCフッ化第一スズ
8020運動 自分の歯がおよそ20歯以上残っていれば、ほぼ食生活に支障がないという調査結果に基づき、「80歳になっても20本以上の自分の歯を保つことで豊かな人生を」ということをめざす国民運動として厚生労働省と日本歯科医師会によって提唱・推進されたもの。平成12年12月には、財団法人8020推進財団が設立された。 関連→健康日本21
ART グラスアイオノマーの接着性とフッ素徐放による二次う蝕抑制効果に期待した手法。当初は発展途上国における初期う蝕治療のために考えられたテクニックであったが、現在はできるだけ歯質を残す修復法として先進諸国でも広く応用されている。 関連→グラスアイオノマーセメント
ATPアーゼ アデノシントリホスファターゼという酵素の略称。ミュータンスレンサ球菌は、酸性環境下において、このATPアーゼが活性化することにより、菌体内の酸を体外に排出させることができる。そのため酸性環境下でも生存・増殖することができるといわれる。 関連→ミュータンスレンサ球菌
Blackの窩洞 G.V.Blackによって提唱された窩洞形成の原則。窩洞の部位や大きさなどによりI級からV級まで分けられている。しかし、予防拡大処置など、過剰な切削を伴うため、近年ではその見直しが叫ばれるようになってきた。 関連→G.V.Black
CPP-ACP Reynoldsによって開発された物質で、牛乳由来の成分からなり、溶液内でリン酸カルシウムを沈殿させずに過飽和の状態にするという機能を持ち、さまざまな試験でう蝕の発生を抑制及び再石灰化効果があることが確認されている。 同→リカルデント
DMF 永久歯のう蝕経験を表す指標。それぞれ、D(decayed teeth)未処置う蝕歯、M(missing teeth)う蝕による喪失歯、F(Filled tooth)う蝕処置歯を意味している。乳歯の場合は、区別するために小文字で表記し、dmf又は、defが用いられ、5歳未満の小児に対してはdmf(永久歯と同じ解釈)、5歳以上の小児の場合、喪失乳歯がう蝕のために抜去されたのか、生理的な脱落なのか明らかでないため、う蝕経験のみを評価するために、defが用いられる。eは、extractionの略で、抜去を必要とするう蝕乳歯を指す。 関連→DMFT
DMFT 集団の1人平均のDMF歯数をいい、さまざまな統計などに多く使用されている。被験者全員のDMF歯の合計を被験者数を割って産出する。また、1人平均のDMF歯面数を表すDMFSという指標もある。 関連→DMF
FDI Federation Dentaire Internationaleの略称。国際歯科連盟ともいう。1900年、Gordonの主唱により結成された各国歯科医師会の連合体であり、WHOとも密接に連携している。本部はロンドン。会員国は80カ国、日本は1969年から正会員となる。
G.V.Black 歯科保存学の先駆者といわれるアメリカの医学者。1891年「予防拡大」の論文を発表し、予防拡大の原理と意義を説き、窩洞や窩洞形成に新しい理論を導入し、現在の保存学の礎を築いた。彼の提唱した窩洞の分類法は、現在でも広く臨床で使用されている。 関連→Blackの窩洞
GC 1921年(大正10年)、池袋にヂーシー化学研究所として創業。日本初の歯科材料メーカーとして研究を開始する。
1991年(平成3年)の創業70周年を機に社名を「株式会社ジーシー」に変更、現在にいたる。社名ヂーシー(ジーシー)はGeneral Chemicalの頭文字に由来する。そのため正式社名はジーシーであるがGCとアルファベット表記されることも多い。
社是は「施無畏(せむい)」。個我を離れてお互いに敬愛するなかま集団として行動し、お客様の立場にたち、お客様からみた価値の実現を第一に考えた製品づくりを実践している。
ジーシーの製品は全て歯科医療向けに研究開発・製造されており、一般の方々への社名浸透度はほとんどないといってよい。名前は知られていなくても歯科医療を通じ全世界の人々の健康に寄与していることに誇りを感じる、そういう会社である。 同→ジーシー 関連→MIミニマム・インターべンションMinimum Interventionプロスペック
JADA Jounal of the American Dental Association:アメリカ歯科医師会誌。
MI 2000年にFDIが提唱したMinimal Intervention(最小の侵襲)という予防的な概念を、日本で幅広く普及させるために、ジーシーでは歯科医療総合メーカーとしての提案も含めて、MI(Minimum Intervention)として提言している。 同→ミニマム・インターべンションMinimum Intervention 関連→FDIミニマル・インターベンションMinimal Intervention 最小の侵襲
Minimal Intervention 2000年、FDIが提唱した新しい予防的な治療の概念で、「最小の侵襲」と和訳されている。具体的には、う蝕のメカニズムを理解したうえで、正しい診断による治療計画に基づき、できるだけ歯質の侵襲の少ない処置を行うというもの。そのためには、患者個人のリスクを把握し継続的に健康管理を行うことが重要である。  同→ミニマル・インターベンション最小の侵襲  関連→ミニマム・インターべンション、MI、FDI
Minimum Intervention 2000年にFDIが提唱したMinimal Intervention(最小の侵襲)という予防的な概念を、日本で幅広く普及させるために、ジーシーでは歯科医療総合メーカーとしての提案も含めて、MI(Minimum Intervention)として提言している。 同→ミニマム・インターべンションM I 関連→FDIミニマル・インターベンションMinimal Intervention最小の侵襲
Mutans Streptococci 口腔レンサ球菌の一種で、グラム陽性の通性嫌気性菌(酸素の有無に関係なく生存できる)である。現在までに血清学的に異なる8つの型と遺伝学的に異なる7つの菌種が分かっており、これらを総称してミュータンスレンサ球菌(Mutans Streptococci)と呼んでいる。なかでもS.mutans、S.sobrinusは、ヒト口腔内から検出され、酸産生能、耐酸性、不溶性グルカン合成能などさまざまな能力から特にう蝕原性が高いといわれている。 同→ミュータンスレンサ球菌  関連→細菌S.mutansS.sobrinus耐酸性不溶性グルカン
pH 水素イオン濃度。水溶液酸性度をあらわす数値。1〜14で表示され、7.0が中性、7以下は酸性、7以上はアルカリ性(塩基性)をあらわす。口腔内の環境がpH5.5〜5.7前後にまで下がると歯質は脱灰を始める。 同→水素イオン濃度 関連→臨界pH
PTC Professional Tooth Cleaningの略称で、専門家による歯面清掃を指し、ラバーカップなどを用いた器械的清掃に加え、スケーリングや歯ブラシなどによる清掃も含まれる。最近同様の意味としてPMTCという言葉があるが、これはAxelssonが最初に使用した言葉であり、彼によればPMTCと略して表記した場合は、スケーリングを含まない専門家による器械的歯面清掃を指すとしている。したがって、PMTCは、PTCを構成する1つであると解釈できる。.
Streptococcus mutans ミュータンスレンサ球菌7つの菌種のうちの1つで、7菌種中最もヒト口腔内から検出される。特に過剰な糖を体内に蓄え、飢餓時にそれを分解し利用する能力が高いため、食間などにおいても持続してプラークを酸性に保つことができる。このことが、ヒト口腔内において生態学的有意に立ち得た要因であるともいわれている。 関連→Mutans Streptococciミュータンスレンサ球菌Streptococcus sobrinus
Streptococcus sobrinus ミュータンスレンサ球菌7つの菌種のうちの1つで、近年の研究では、S.mutansより酸産生能や耐酸性、う蝕誘発能などがより強いことが示唆されており、う蝕重症者には、S.mutansとS.sobrinusともに保有する者が多いこともわかっている。 関連→Mutans Streptococciミュータンスレンサ球菌Streptococcus mutans
WHO 世界保健機関。World Health Organizationの略称。1946年に「すべての人民が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的に設立された国際機関。加盟国は166カ国。日本は1956年に加盟した。