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か行

カリエスリスク う蝕を発生、または進行させてしまう危険性を指し、そのリスクは個人個人で異なる。MIにもとづく治療を進めるにあたり、そのリスクを把握することは最も重要であり、さまざまな角度からリスクを判定する必要がある。現在唾液検査など、さまざま判定器材が市販されている。
カリオロジー う蝕学。う蝕の基礎・臨床の立場からう蝕を総合的に捉え、その疫学、病因。病態、臨床的対処法、予防にいたるまですべてを包括した概念。 関連→クリニカル・カリオロジー
カルシウムイオン 歯を構成する成分のひとつで、歯質(ハイドロキシアパタイト)中のカルシウムイオンやリン酸イオンが溶出していく状態を脱灰、また再び取り込まれるという状態を再石灰化という。通常は全唾液中のカルシウムイオンとリン酸イオンの濃度積はハイドロキシアパタイトより大きいので歯質中のカルシウムイオンが唾液中に溶け出すことはない。 関連→脱灰再石灰化リン酸イオンフッ化物
緩衝 酸とアルカリを中和させる作用。唾液の緩衝作用は、酸性になった口腔環境を中和させ、脱灰抑制および再石灰化に深く関連している。
感染症 細菌やウイルスなどの微生物による感染によって引き起こされる疾患。1889年Millerが発表した化学細菌説以来、さまざま研究からう蝕も細菌による感染症であることが広く認識されている。しかし、う蝕はその他の一般的な感染症と異なり、生活習慣病としての側面も同時にあわせもつ、多因子性疾患でもある。  関連→細菌生活習慣病
希釈・洗浄 水などによりうすめられることを希釈、また水などにより洗い流されることを洗浄という。この場合、唾液によって口腔内の飲食物などをうすめて、さらにその残渣(食べかす)を洗い流す作用のことを指している。 関連→唾液
キシリトール 糖アルコール系の甘味料。他の糖アルコール系甘味料同様う蝕の原因とならない非う蝕性甘味料であることに加え、ミュータンスレンサ球菌の糖代謝を阻害させる作用や味の良さなどから特に注目されており、日本では1997年に食品添加物として認可されたことをきっかけに、さまざまなメディアなどでもとり上げられ、一大ブームとなった。
グラスアイオノマーセメント 1971年、WilsonとKentによって開発された歯科用セメントで、アルミノシリケートガラスとポリアクリル酸の反応によって硬化する。歯質と化学的に接着すること、審美性材料であること、物性が安定していること、低刺激性などから、合着、充填、裏層、仮封、予防填塞などさまざまな用途で使用されている。それらの優れた特性は最小限の切削による修復を可能にし、またフッ素徐放性にも優れるため、MIを実践するにあたっても最も適した材料であるといえる。
クリニカル・カリオロジー カリオロジーの基礎的研究をうけ、それに基づいた診断、う蝕の各ステージや個人のリスクファクターに合わせたう蝕処置及び管理を行ない、適切な予防的処置など、臨床現場においてカリオロジーを実践する診療体系。 関連→カリオロジー
クロルヘキシジン 殺菌消毒剤の中でも広範囲の微生物に作用する部類に属し、グラム陽性球菌には、低濃度でも迅速な殺菌作用を示す。一方、グラム陰性菌にも比較的低濃度で作用することが知られているが、グラム陽性菌にくらべ感受性に幅がみられる。真菌類の多くにも感受性をしめすが、全般的に細菌類よりも抵抗性がみられる。コントロールが難しいミュータンスレンサ球菌にも有効であることがわかっているが、日本ではグルコン酸クロルヘキシジンは粘膜使用時のショックの発現が報告されたため、口腔粘膜への使用が禁止されたが、使用時0.1%で使用できるとされる洗口剤については国内でも販売されている。また、同種の塩酸クロルヘキシジンは水に溶けにくい性質をもち、トローチ剤や口腔軟膏剤、歯磨剤などに配合されている。  関連→ミュータンスレンサ球菌プロスペック
健康日本21 2000年、厚生労働省が「21世紀における国民健康づくり運動」としてうちたてた健康施策で、健康寿命の延伸等を実現するために、2010年度を目途とした具体的な目標等を提示すること等により、健康に関連する全ての関係機関・団体等を始めとして、国民が一体となった健康づくり運動を総合的かつ効果的に推進し、国民各層の自由な意思決定に基づく健康づくりに関する意識の向上及び取組を促そうとするものである。歯科の分野でも8020の実現にむけた具体的な目標を示しています。 関連→8020運動
抗菌 微生物の発育を抑制したり、殺菌したりすること。  関連→抗菌物質
抗菌物質 抗菌物質にはさまざまあるが、唾液中では、リゾチームやペルオキシターゼ、ロダン塩、ラクトフェリン、分泌型IgAなどが抗菌系を形成している。 関連→抗菌唾液免疫免疫グロブリン