QOL向上のために歯科医療にできること:MI21.net

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歯の健康から口腔の健康へ

口腔疾患は、命を直接脅かすことは少ないですが、食べること、話すこと、笑うこと、表情を作ることといった感情表現にも影響を及ぼすので、精神的な健康に悪影響を与える可能性があります。
WHO(世界保健機関)の定義にあるように、健康とは『単に病気がなく病弱でないというだけでなく、身体的、精神的、社会的に良好な状況』を言い、この概念に基づき単に身体的な健康のみでなく、高い『生活の質(人生の質)』すなわち『QOL= Quality Of Life(クオリティ・オブ・ライフ)』があってこそ、真の『健康』といえるでしょう。

咀嚼機能がQOL の向上へ関与しているというデータもあり、『よくかめること』は、日常活動、全身的な健康、心の健康に重要なため、歯単体の話ではなく、咀嚼する『機能』を維持することが重要視されはじめています。
2006年の介護保険法の改正に伴い、介護予防のための新規サービスとして『口腔機能の向上』が加えられ、厚生労働省では口腔機能の向上のためのマニュアルも提案され、その重要性がクローズアップされるようになりました。

単に健康な歯をめざすのではなく、口腔機能を維持させるために健康な口腔、そして全身的にも精神的にも良好な真の『健康』を目指したいものです。

ヘルスケアとオーラルヘルスケアの統合

2002年、WHO神戸センターで開催された高齢化と健康をテーマにしたWHO国際シンポジウム。高齢化と健康プログラム テクニカルレポートの中の『高齢化社会におけるオーラルヘルスプロモーション戦略』では、「健康な口腔 と高いQOL(生活の質)のためには、オーラルヘルスプロモーションが重要な位置を占める」ということをテーマに掲げました。
ヘルスケアとオーラルヘルスケアの統合を呼びかけ、オーラルヘルスプロモーションのありかたを提案しています。下記に一部抜粋してご紹介します。

GLOBAL REVIEW ON ORAL HEALTH IN AGEING SOCIETIES

高齢化と健康プログラム

これからの時代、健康な口腔を守り保存していくことが重要であり、それには歯科と医科の統合によるアプローチを医療関係者自身が認識するべきだと強く訴えています。また、疾患の予防としての新しい技術として非侵襲的修復治療、すなわち『MI(Minimal Intervention)』を筆頭に挙げています。
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